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Blog心理学用語集
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2021.05.28心理学用語集
うつ病/大うつ病性障害 (Major Depressive Disorder)
うつ病/大うつ病性障害
(Major Depressive Disorder
様々なストレスが原因で気分がなかなか上がらなかったり、眠れなかったりする症状が2週間以上続いている場合、うつ病の可能性があります。
以下の症状のうち5つ以上が同じ2週間の間に存在し、少なくとも一つは①と②が含まれていることで診断されます。
①ほとんど一日中、ほとんど毎日、抑うつ気分が続いている
(その人自身の言葉か他者からの観察から)*子どもや青年では易怒的(イライラしやすい)な気分もあり得る
②ほとんど一日中、ほとんど毎日の全てまたはほとんどの活動がつまらない。また以前は楽しかった活動も楽しくないと感じる(その人自身の言葉か他者からの観察から)
③食事の調節をしていないのに体重が減るか増える(1ヶ月で体重の5%以上の変化)。または、毎日の食欲の減退もしくは増加が見られる
④ほとんど毎日の不眠または過眠
⑤ほとんど毎日、落ち着かなかったりのろのろとしてしまう(他人から観察可能な程度に)
⑥ほとんど毎日疲れたと感じる
⑦ほとんど毎日、「自分には価値がない」「自分はダメだ(罪責感)」と感じる
⑧ほとんど毎日、考えがまとまらなかったり、集中できない、決断することができない
⑨「死」について考えてしまう
上記のような症状が社会生活において障害を引き起こしており、その症状が他の疾患によるものではない場合に診断されます。さらに妄想的な考えや発言が見られるようになると、重症となっている可能性が高いと言えます。
このような症状が続いているということは、日常生活にも支障が出ていることが多いと言えます。会社などで、思考力や判断力が低下しているため、失敗を繰り返し、その失敗のせいでさらに落ち込んでしまうというような負のスパイラルに陥ってしまいます。
うつ病は自殺と高い関連がありますが、介護施設に入所しているうつ病のお年寄りは1年以内に死亡する確率が高いとも言われており、うつ病を患うことで体にも悪い影響が出ることも多くあります。うつ病の発症する時期は思春期以降に急激に増加すると言われていますが、児童やお年寄りの発症例も少なくありません。
うつ病の経過は人それぞれですが、早めに医療機関を受診することで回復も早くなります。そのため、「最近気分が上がらない」、「眠れない」など、上記の症状が出はじめた際にはすぐに医療機関を受診することがとても大切です。
医療機関での薬物療法による体の治療に加えて、心理的なサポートも必要になります。なぜうつ病になる程ストレスを抱えてしまったのか、それは、性格や周りの環境によるものが大きく、そういった内面的なサポートを行わないままでは、せっかくうつ病が良くなっても再発する可能性があります。
そのため、うつ病へのサポートとしてカウンセリングが有効と言われています。
出典・参考
・DSM-Ⅴ 精神疾患の診断・統計マニュアル 医学書院
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